カードローンの限度額って500万円以上をよく目にするから、300万円ぐらいのキャッシングなら簡単なんでしょ?
消費者金融や銀行カードローンの限度額だけを見て、300万円を簡単にキャッシングできると思ってしまう人も多いですが、それは危険です。
300万円以上を借入する場合、審査に通るために気をつけなければならないポイントがあり、条件に合わない人は、他の借入方法を探す必要があります。
300万円をキャッシングするための注意点を解説していきます。
300万円を消費者金融で借入するのは難しいのか?
消費者金融の最大限度額は大きく、プロミスは500万円、アコムやSMBCモビットは800万円と非常にゆとりのある限度額が設定されています。
しかし、消費者金融で300万円をキャッシングするのは難しく、貸金業法の総量規制がとても重要になってきます。
年900万円以上ないと消費者金融で300万円のキャッシングはできない
「消費者金融は総量規制の対象である」と聞いたり目にしたことはありませんか?
総量規制は年収の3分の1までの貸付しか認めていない法律で、1社だけでなく合計の借入金額になるので、複数借り入れている人は総量規制に抵触する恐れがあります。
ですので、300万円の借入を消費者金融から借りるには、最低でも年収900万円以上なければ審査に通ることはできず、借り入れももちろんできません。
年収900万円の割合は約6%ほどで、ごく限られた職業に就いている人になります。ですので、消費者金融で300万円を借りるのは難しいと言えます。
年収のウソは収入証明書の提出でバレる
どうしても消費者金融で借りたいと思う人もいるはずです。
消費者金融の審査を通りたいがために、年収500万円しか無いにも関わらず年収900万円と虚偽の申告をしてしまう人もいます。
しかし、消費者金融では希望限度額が50万円を超える場合には、収入証明書の提出が必要です。ウソの年収を申告しても、すぐにバレてしまう仕組みになっています。
あまりにも現実の年収と違う申告をしてしまうと、審査に落ちることよりも「社内ブラック入り」になってしまい、2度と審査に通らないようになる可能性もあるので、注意してください。
300万円以上借りるなら銀行カードローンがおすすめ
消費者金融のキャッシングと同じ銀行カードローンは、元から高額融資に向いているカードローンで、契約する限度額が比較的高めに設定されるケースが多いです。
私が地方銀行のカードローンを利用したときも、限度額150万円で契約出来た経験もあります。
現在は、消費者金融と同じ50万円超の限度額で収入証明書の提出が必要とする銀行がほとんど、高額融資の審査が厳しくなっている一面もあります。
銀行の低金利のフリーローンを利用するのも選択肢の1つ
300万円を借りる人には、何かの購入目的や利用目的があるはずです。
その利用目的がはっきり分かっており、銀行カードローンの金利が高いと思うのなら、銀行のフリーローンを利用するのも良いでしょう。
- カードローンより金利が低い
- カードローンより審査が厳しい
- カードローンより限度額が高く契約できる
- 審査は1週間前後かかる場合あり
- 繰り返しの利用はできない
銀行カードローンは金利が低いことで有名ですが、フリーローンは利用目的が決まっているローンなので金利は低く設定されています。
銀行 | カードローンの金利※1 | フリーローンの金利 |
---|---|---|
三井住友銀行 | 年8.0%~10.0% | 年5.975% |
みずほ銀行 | 年7.0%※2 | 年5.875% |
住信SBIネット銀行 | 年8.99%(スタンダードコース) | 年2.975%~4.975%(多目的ローン) |
イオン銀行 | 年4.8%〜8.8% | 年3.8%~13.5% |
※1 銀行カードローンの限度額が300万円の時
※2 住宅ローンの利用で基準金利から金利を年0.5%引き下げ
少ない限度額でも低金利で借り入れできるフリーローンですが、審査は銀行カードローンより厳しく、お金を支払った利用明細書などの書類も提出する必要があります。
しかも、借入目的1回に対して審査も1回ずつ必要なので、再利用できないところも難点です。
300万円借りた時の毎月の返済額と利息
銀行カードローンで300万円を借りた時の返済シミュレーションはしておく必要があります。
後からになって返済できないと担当者に言ったとしても、返済してくださいと言われるだけです。
300万円借入時の毎月の返済額は4万円前後
銀行カードローンによって毎月の返済額の設定が違うので、次の表に毎月の返済額の一覧をまとめました。
銀行 | 最少返済額 |
---|---|
みずほ銀行 | 30,000円 |
三井住友銀行 | 35,000円 |
三菱UFJ銀行 | 60,000円※ |
イオン銀行 | 35,000円 |
楽天銀行 | 40,000円 |
住信SBIネット銀行 | 25,000円 |
auじぶん銀行 | 30,000円 |
※借入利率 年8.1%超の場合
限度額300万円で借入した場合、毎月の最少返済額は「25,000円~60,000円」です。
最少返済額には、各銀行カードローンでかなりの開きがあるので、あらかじめ契約した銀行カードローンの返済額を確認しておきましょう。
300万円の返済には利息は最高230万円が必要
借入金額が300万円になると、全額返済する時の利息はかなりの金額になっています。
利息がいくら発生するのか計算するためにも、銀行カードローンの中の三井住友銀行で返済シミュレーションをしてみました。
限度額300万円の金利は年8.0%~10.0%なので、年8.0%の時と年10.0%の時で利息の比較も表にまとめています。
毎月の返済額 | 年8.0%の利息 | 年10.0%の利息 |
---|---|---|
3.5万円 | 1,463,064円 | 2,283,351円 |
6万円 | 661,303円 | 896,893円 |
8万円 | 463,710円 | 612,037円 |
10万円 | 358,361円 | 466,622円 |
12万円 | 292,799円 | 378,099円 |
15万円 | 230,601円 | 295,449円 |
20万円 | 171,415円 | 218,147円 |
30万円 | 115,248円 | 145,749円 |
金利の低い銀行カードローンでも、年10.0%の金利で35,000円の最少返済額で返済日続けると、支払う利息総額は「約230万円」になります。
35,000円の返済額には利息も含まれており、初回の支払う利息は25,000円なので借金返済に充てられる金額は1万円だけで少ないです。
毎月の返済額が少ないと、300万円の借入では返済期間が約13年にもなり利息が膨れ上がってしまう結果になります。
毎月の返済額をなるべく6万円以上にすれば、返済期間は約5年になり利息総額も100万円以内に収まります。
初回限度額300万円は非常に厳しい審査になる
初めてカードローンを申し込む時に、希望限度額を300万円以上にするとかなり審査は厳しくなります。
消費者金融では、年収900万円以上ある人が借りられる金額という時点で厳しい条件で、そもそも初めから限度額300万円を貸してくれる消費者金融はありません。
銀行カードローンも初回限度額を100万円以上にする審査はかなり厳しくなっています。
以前の銀行カードローンであれば、年収の半分以上の限度額を契約することも可能でしたが、過剰貸付の抑制するために100万円以上の限度額も厳しくなっています。
300万円借りるにはカードローン1本には限らず、フリーローンや目的ローンなどの利用目的を限定したローンを視野に入れた方が良いと言えます。