300万円や500万円の借り入れとなる金額は、正社員の年収やそれ以上の金額となり、急に出費が必要になった場合や、出費が重なった程度の金額ではないので、早い融資を希望される方は少ないはずです。
300万円以上の高額な借り入れをする時は、消費者金融の選択肢はかなり限定されることになり、金利に低い銀行カードローンを選択される方が良いと言えます。使用目的が決まっているのであれば、「目的ローン」「フリーローン」などを検討するのも良いと思います。
もし、早い融資が希望しており、消費者金融で300万円以上借りようと検討した場合、消費者金融の最大限度額は「500万円〜800万円」となっているのが一般的ですので、300万円であれば十分に限度額範囲内となります。
しかし、消費者金融で限度額300万円を、初めの申込時に契約出来るのはかなり難しくなっています。後々に300万円を借りることは可能になってはいますが、そもそも100万円の限度額でも契約は難しくなっています。
300万円借りる時は収入証明書が必ず必要
金融名 | 最大限度額 | 金利 | 収入証明書 |
---|---|---|---|
プロミス | 500万円 | 年4.5%~17.8% | 50万円超 |
アコム | 800万円 | 年3.0%~18.0% | 50万円超 |
ノーローン | 300万円 | 年4.9%~18.0% | 50万円超 |
アイフル | 500万円 | 年3.0%〜18.0% | 50万円超 |
レイクALSA | 500万円 | 年4.5%〜18.0% | 必要 |
SMBCモビット | 800万円 | 年3.0~18.0% | ー |
イオン銀行 | 800万円 | 年3.8%~13.8% | 審査に応じて |
楽天銀行「スーパーローン」 | 500万円 | 4.9~14.5% | 50万円超 |
じぶん銀行 | 800万円 | 年1.7%※〜17.5% | 50万円超 |
住信SBIネット銀行カードローン | 1,200万円 | 年1.59%〜14.79% | 50万円超 |
オリックス銀行 | 800万円 | 年1.7%〜17.8% | ー |
三菱UFJ銀行 | 500万円 | 年1.8%~14.6% | 50万円超 |
三井住友銀行 | 800万円 | 年4.0%~14.5% | 50万円超 |
みずほ銀行カードローン | 800万円 | 年2.0%~14.0%※ | 50万円超 |
※住宅ローン利用で、カードローン金利「年0.5%」引き下げ。引き下げ適用後金利「年1.5%〜13.5%」
上の表に、消費者金融やネット銀行、メガバンクなどのカードローンを比較してみると、希望限度額が300万円を超えててくると、すべてのカードローンで収入証明書の提出が必ず必要になっています。
300万円で収入証明書の提出がいらないのは、ネット銀行の一部になり、メガバンクになると希望限度額50万円で収入証明書が必要です。
消費者金融では、収入証明書の提出が「希望限度額50万円を超える場合」となっているのは、総量規制の対象であるからです。あと、1社の消費者金融で50万円を超えなくても、複数社の借り入れ合計が100万円を超えると必要になります。
総量規制の対象は、収入証明書の提出だけが必要になるわけではなく、年収3分の1以上の借り入れが出来ない法律が、消費者金融や信販会社のカードローンでは引っかかってしまうわけです。
もし、希望限度額が300万円とされた場合、最低でも900万円の年収がないと借り入れることは出来ません。500万円の限度額になれば、最低1,500万円が必要になる計算です。
収入証明書の提出や総量規制の観点からも、消費者金融で300万円以上を借りることは、非常に難しくなっているのが分かります。
100万円以上の限度額を希望する場合は、銀行カードローンの方が可能性は高く、私が地銀で契約したカードローンは「限度額150万円」となっています。それほど年収は多くありませんが、総量規制の対象でもないので、3分の1を超える契約が出来ました。
しかし、銀行カードローンで契約できる限度額が比較的高いと言っても、審査はそれだけ厳しくなるのは当たり前です。300万円の限度額になれば、一般的な年収の方でも審査に落ちる可能性は非常に高いです。
信用度がない状態の申込者に、いきなり高額な契約をする銀行も少ないと言えます。車の「カーローン」、学習関連の「教育ローン」などの利用目的が決まっている目的ローンであれば、使用目的の書類などの提出は必要ですが、その分金利は低く契約できることが多いです。
例外がある総量規制
初めての申し込みから、消費者金融で300万円以上の借り入れる事は出来ます。それは総量規制の例外に該当する借り入れになります。他社のカードローンなどの借り入れを、一本化する『借り換えローン』『おまとめローン』と言われているローンです。
返済者が一方的に有益になる貸付では、特別措置として総量規制が例外となり、適用されないものです。返済者の金利が低くなり、返済額が少なくなるようなケースです。
しかし、300万円を1社で借り入れることには変わりませんので、審査の方は厳しいものになります。
300万円借りた時の返済額と利息
借入額が300万円ともなってくると、金利の方はかなり優遇されているものになりますが、返済期間は非常に長いものとなり、短期で完済することは不可能に近くなってきます。
銀行 | 限度額300万円時の金利 |
---|---|
みずほ銀行 | 年7.0% |
三井住友銀行 | 年8.0〜10.0% |
三菱UFJ銀行 | 年7.6%〜10.0% |
オリックス銀行 | 年5.0%〜12.8% |
多くの銀行カードローンで、300万円の限度額を契約された場合に適用される金利は、「年7%〜8%」程度が一般的です。あくまでも一般的で、それ以上やそれ以下の金利になることも多くあります。
上の表で、オリックス銀行カードローンが一番低い金利「年5.0%」とありますが、上限金利を見ると「年12.8%」で一番高い金利でもあります。メガバンクで一番低い金利なのは「みずほ銀行カードローン」の年7.0%になります。
300万円を約定返済額で返済する場合の利息
各社のカードローンの返済方式は「リボルビング方式」となっており、皆さんが馴染み深い「リボ払い」となっています。返済回数は指定せずに、毎月の最低返済額である「約定返済額」を採用して、返済していくことになります。
みずほ銀行カードローンで、300万円の借入残高の約定返済額は3万円です。金利7%で計算すると、返済回数は「307回」、利息総額は「2,311,882円」となり、非常に長い返済期間と多くの利息が発生してしまいます。
単純計算で合わないと思いますが、みずほ銀行カードローンは借入残高200万円以下では2万円、借入残高100万円以下では1万円の約定返済額にスライドします。毎月の返済金額が減れば、元金も減りづらくなるので、返済期間と利息が多くなります。
三菱UFJ銀行でシミュレーションすると、残高でスライドしませんので、年7.6%で計算すると、返済回数は「159回」、利息総額は「1,767,389円」となり、それでも多くの利息が発生することになります。
みずほ銀行で返済回数60回で300万円を返済
リボ払いの約定返済額では、必ず利息は大きくなってしまうことがありますので、どれぐらいの返済金額にすれば、利息を減らせるのか計算するために、あえて返済回数を指定して。みずほ銀行でシミュレーションしたいと思います。
返済回数をしてすれば、毎月どれぐらいの金額を返済すれば良いのか分かってきます。
300万円を5年間で返済する「60回」の返済回数に指定した場合、毎月の返済金額は「60,596円」、利息総額は「575,148円」になります。
金利の低いみずほ銀行カードローンといっても、300万円の借り入れをして60回で返済しても、約57万円以上の利息は発生します。
毎月の返済金額は「6万円」を超えてくることになるので、返済が難しくなる方も多いと思います。
返済期間を1年延ばして「72回」でシミュレーションすると、毎月の返済金額は「52,028円」に減ることになりますが、利息総額は「694,008円」の約70万円の利息を支払うことになります。
金利7%で300万円の借り入れをした場合で、月々の返済額もなるべく少なく、5万円の返済額に押さえたとします。
5万円の返済額でも厳しい方は、10年に及ぶ120回の返済回数では、「35,239円」の返済金額まで落とすことが出来ます。しかし、利息は約120万円近くである「1,193,370円」まで増えます。
やはり、利息を抑えたいのであれば、臨時の繰り上げ返済などをして返済期間を短くする事を検討しましょう。
カードローンは便利でもフリーローンを検討
カードローンは契約できれば、限度額の範囲内であれば、借入と返済を繰り返し利用することが出来るので、いちいち借り入れするたびに審査をしなければいけないことはありません。しかし、300万円や500万円の借入金額は、カードローンでは契約が非常に難しい部類に入ってきます。
何度も出てきましたが、借入先が銀行と決めており、尚且つ使用目的が分かっているのであれば、銀行の「目的ローン」を利用される方がお得になります。
三井住友銀行の「マイカーローン」は、年4.475%(2018年1月時点)の変動金利となっており、5%以下の金利で契約できることになります。契約する方法は、カードローンとは違い、最寄りの店頭窓口やローン契約機に出向くことになります。
カードローンが一番申し込みしやすいローンですので、銀行カードローンである程度の限度額を契約してから、利用実績を積み重ねることで、最終的に300万円以上の限度額まで増額する方法もあります。
利用実績を重ねる期間は長くなるとは思いますが、一番確実な方法で、最終的に便利な利用方法になるはずです。