リボ払いという言葉は、皆さんも一度くらいは聞かれた経験があると思いますが、リボ払いにはいくつか種類があり、その中でも「定率リボルビング方式」と言われるリボ払いがあります。

「定率って何?」と思われる方も多いと思いますし、私自身もカードローンを利用したりするまでは、リボ払いについては理解していない部分が多くありました。

定率リボルビング方式というのは、契約限度額や借入残高に対して一定の割合を乗じる(掛け算する)ということで、毎月の返済額を計算するということになっています。これだけでは分かりにくい説明なのかもしれません。

例えば、50万円の契約限度額がある場合に、3%の定率で計算することになっているカードローンがある場合には、「500,000×0.03=15,000円」となって、毎月の返済額は15,000円となる計算が出来るわけです。

定率リボルビング方式の種類

定率リボルビング方式というリボ払いのやり方は、基本的な返済金額を計算する方法になっていますが、さらに定率リボルビング方式には2つの種類があります。

  • 元利定率リボルビング方式
  • 元金定率リボルビング方式

定率という言葉の前に「元利」と「元金」がつくことで、返済する金額など内容が変わってくるようになっています。

上でも解説した「契約限度額50万円で定率3%」の定率リボルビング方式で、元利返済方式であれば、15,000円の返済金額の中に利息も含まれているということになります。

一方で、元金返済方式の定率リボルビング方式になると、15,000円の返済金額の中には利息は含まれておらず、15,000円に利息を上乗せして返済する方法になってしまいます。

元利定率リボルビング方式の計算

元利定率リボルビング方式について、表・式によって
詳しく説明させて頂きます。

元利定率リボルビング方式は、契約限度額や借入残高によって定率が変動して計算され、計算して出された返済額に利息が含まれるという返済方法です。

借入残高50万円、定率3%、金利18%、1回の返済期間30日で計算
回数借入残高元金返済額利息月々返済額
1回目500,000円7,603円7,397円15,000円
2回目492,603円7,712円7,288円15,000円
3回目484,891円7,826円7,174円15,000円
10回目427,614円8,674円6,326円15,000円

元利定率リボルビング方式はアコムが採用している返済方法になっています。

毎月の返済額に利息が含まれているので、毎月の返済額は一定なのが分かると思いますが、15,000円全額が元金返済になるわけではないので、利息を差し引いた金額が元金返済に充てられるわけです。

アコムの元利定率リボルビング方式は、新たな借り入れを行わなければ、最後まで返済額は一定となるので、比較的早く返済が完了する定率リボルビング方式ですが、一般的な元利定率リボルビング方式はもっと返済期間が長くなってしまうことになります。

理由として、毎月の返済額が常に一定ではないからです。初めの15,000円の返済額は同じで元金に充てられる7,603円も同じですが、2回目以降の返済額は、元金に対して、再度、定率3%を掛け算していくことになります。

492,603円に3%で出される返済額は「14,778円」となってしまい、返済額が月々減ってしまうので、元金返済も長くなってしまいます。最終的には数円の返済となってしまうので、非現実的な返済方式とも言えます。

元金定率リボルビング方式の計算

元金定率リボルビング方式は、借入残高や契約限度額によって定率が決まっており、定率で出された返済額に利息が含まれていない返済方式です。表にしてまとめてみました。

借入残高50万円、定率3%、金利18%、1回の返済期間30日で計算
回数借入残高元金返済額利息月々返済額
1回目500,000円15,000円7,397円22,397円
2回目450,000円15,000円7,175円22,175円
3回目470,000円15,000円6,953円21,953円
10回目365,000円15,000円5,400円20,400円

アコムのように定率から出される金額を一定とする返済方法でも、利息はプラスして返済する元金定率リボルビング方式ですので、毎月の返済金額は一定ではありません。さらに元金定率リボルビング方式の返済方式を採用しているカードローンはない状態です。

借入残高の減り方は、定率で計算された15,000円ずつ減っていくので、元利定率リボルビング方式よりも早く減っていくことは分かります。しかし、利息を上乗せして返済していくことになるので、返済金額が少し多くなってしまうので、返済金額を抑えたい方にとっては、良い返済方式であるとは言えません。

定率リボルビング方式のメリット・デメリット

一般的な定率リボルビング方式になってしまうと、借入残高から毎月の返済額が計算されるため、途方もない返済期間になってしまうことになるので、おすすめできない方式です。

アコムのように、借入後に計算された金額が、次の借入後まで一定の返済額になるのであれば、返済金額が分かりやすい返済方式です。

特に元金定率リボルビング方式は、返済のたびに元金に充てられる金額の計算と利息の計算をしなければいけないので、オススメ出来ないデメリットが非常に高いと言えます。