消費者金融や銀行カードローンを利用して、100万円や200万円の借入をしたいと思う人もいます。
100万円以上の借入は年収の5倍以上にもなり、かなり審査はきびしくなるので、申込当日の即日融資は難しいです。
即日融資を考えるよりも、毎月の返済額や利息のことを考えて返済計画を立てることを最優先に考えるのが良いです。
では、100万円や200万円をキャッシングしたときの返済額や利息はいくらになるのでしょう?誰でも100万円以上の借入は可能なのでしょうか?
100万円や200万円を借りる時のポイントを解説します。
限度額100万円~200万円を借入できる条件とは?
100万円を借りたいから、カードローン会社に「100万円貸してください」とお願いして、誰でも簡単に審査に通ることはありません。
100万円以上借りるには、「満20歳以上の年齢制限が守られている」「安定した収入がある」の2つの貸付条件は最低限必要ですが、この2つ以外にも100万円や200万円借りるために必要な条件があります。
消費者金融では最低でも年収300万円以上が必要になる
年収が100万円の人にカードローンの限度額100万円を借入金額として貸してくれるカードローン会社はありません。
貸金業法の法律で「年収の3分の1を超える貸付は禁止」と定められています。
その法律を総量規制といい、貸金業を生業とする業者を対象としているので、消費者金融や信販会社のカードローン、クレジットカードのキャッシング機能も総量規制の対象になります。
ですので、消費者金融で限度額100万円を借り入れするためには、年収300万円は最低必要になります。さらに、200万円を借りるためには、年収600万円が必要になる計算です。
一方の銀行カードローンは総量規制の対象外、年収と限度額に制限はありません。
それじゃあ、年収が少なくても100万円は借入できるのね!
と思ってしまう人もいるでしょう。
2017年以前の銀行カードローンであれば、年収の3分の1以上の限度額を契約することも可能で、年収の半分程度の限度額も十分借り入れの範囲内でした。
しかし、2018年以降は、融資に対して厳しい審査を行うようになったので、年収3分の1程度の限度額までしか契約しにくくなっています。
パートやアルバイトの収入でも借入可能か?
パートやアルバイトで100万円や200万円のキャッシングを借り入れするのは、難しいと思ってください。
限度額100万円には年収300万円が最低限必要と書きましたが、時給1,500円の1日8時間で週5日勤務しても、ざっと年収を計算しても288万円になるので足りません。
もし、年収300万円以上を給与としてもらえるアルバイトで勤務しているとしても、パートやアルバイトの雇用属性は審査であまり評価は高くありません。
正社員で300万円とアルバイトで300万円を比較すれば、正社員の方が審査に通りやすいと言えます。
消費者金融・銀行カードローンともに収入証明書は必ず提出する
100万円や200万円の借入を希望して申し込むと、消費者金融では収入証明書の提出が必ず求められます。
貸金業法の総量規制以外にも、過剰貸し付けを抑制する決まりとして、一定額以上の貸付には収入証明書の提出が必要と定められています。
- 希望限度額が50万円を超える場合
- 他社の借入金額と現在の希望限度額の合計金額100万円を超える場合
収入証明書の種類は、源泉徴収票や給与明細書、個人事業主であれば確定申告書などになります。
銀行カードローンは貸金業法が適用されないので収入証明書の決まりは独自ルールです。
しかし、借入金額の審査が厳しくなったのと同時に、収入証明書の提出も消費者金融と変わらない「希望限度額50万円超」に設定しているのが一般的になりました。
ですので、銀行カードローンでも100万円や200万円を希望すれば、収入証明書の準備を忘れないようにしてください。
100万円~200万円を借り入れする時は金利の低いカードローンがおすすめ
100万円~200万円の高額キャッシングをすると、年1%の金利が変わるだけで、利息を含めた返済総額にかなりの差が生まれます。
年1.0%の金利の違うカードローンの返済総額を比べると、5年間の返済期間で6万円も利息が少なくなる計算になります。
ですので、なるべく金利の低いカードローンを選んだ方が、最終的な返済計画もうまくいくと言えます。
消費者金融と銀行カードローンの限度額100万円・200万円の金利
カードローンの金利は契約する限度額によって決められます。
では、100万円や200万円の限度額を契約した場合に、消費者金融と銀行カードローンの金利はいくらに設定しているのか下の表にまとまています。
カードローン | 限度額100万円 | 限度額200万円 |
---|---|---|
消費者金融 | 年15.0% | 年15.0% |
みずほ銀行※1 | 年12.0% | 年9.0% |
三井住友銀行 | 年12.0%~14.5% | 年10.0%~12.0% |
三菱UFJ銀行 | 年13.6%~14.6% | 年10.6%~13.6% |
auじぶん銀行※2 | 年12.5% | 年8.5%~12.5% |
※1 住宅ローンの利用で基準金利から金利を年0.5%引き下げ。
※2 au限定割 借り換えコース適用時
消費者金融と銀行カードローンの金利を比べると、圧倒的に銀行カードローンのが低金利だと分かります。
特に銀行カードローンで200万円を超える限度額になれば、年10%を下回る金利も契約可能になります。
しかし、消費者金融は100万円でも200万円でも、契約する金利は年15.0%になる可能性が高いです。
消費者金融の金利は、銀行カードローンのように細かく段階的に決められておらず、利息制限法の「限度額100万円以上は上限金利15%まで」の決まりを守っているだけです。
アコム公式サイトの金利について「契約極度額100万円以上の場合、3.00%~15.00%」と書かれているだけです。
100万円・200万円の返済計画を立てるためのシミュレーション
高額キャッシングになれば返済計画を十分に考えておかないと、後で取り返しのつかないことにもなりかねません。
あらかじめ100万円借りると「毎月の返済額は最低いくら必要か?」「最終的な利息はいくら支払う必要があるのか?」など、返済シミュレーションをしておく必要があります。
100万円を借り入れした時の毎月の返済額と利息
まず100万円を借り入れした場合、消費者金融と銀行カードローンでは毎月の返済額と利息総額がいくらになるのかシミュレーションした結果を、次の表にまとめました。
毎月の返済額 | 銀行カードローン「年12.0%」 | 消費者金融「年15.0%」 | ||
---|---|---|---|---|
返済回数 | 利息総額 | 返済回数 | 利息総額 | |
最少返済額 | 111回 | 656,070円 | 44回 | 301,674円 |
4万円 | 29回 | 156,472円 | 31回 | 206,514円 |
6万円 | 19回 | 99,445円 | 19回 | 128,396円 |
8万円 | 14回 | 73,676円 | 14回 | 94,238円 |
10万円 | 11回 | 58,980円 | 11回 | 75,025円 |
毎月の返済額を最少返済額で銀行カードローンと消費者金融を比べると、金利の低い銀行カードローンの方が利息総額が多くなります
理由は、最少返済額が銀行カードローンと消費者金融では違い、銀行カードローンは15,000円、消費者金融は30,000円になります。
毎月の返済額が少ないと返済期間が長くなるので、銀行カードローンでも支払う利息が多くなります。
100万円キャッシングで利息を10万円以内を抑えたいと考えているなら、銀行カードローンは毎月6万円返済できる人、消費者金融なら毎月8万円返済できる人に限られます。
最少返済額をなるべく少なくして、家計の圧迫を少しでも減らしたい人は銀行カードローンの方が良いでしょう。
200万円を借り入れした時の毎月の返済額と利息
次に200万円を借り入れした場合の毎月の返済額と利息を、銀行カードローンと消費者金融で返済シミュレーションしました。
毎月の返済額 | 銀行カードローン「年10.0%」 | 消費者金融「年15.0%」 | ||
---|---|---|---|---|
返済回数 | 利息総額 | 返済回数 | 利息総額 | |
最少返済額 | 133回 | 1,309,451円 | 79回 | 1,158,176円 |
4万円 | 65回 | 597,918円 | ||
6万円 | 40回 | 352,811円 | 44回 | 603,380円 |
8万円 | 29回 | 252,063円 | 31回 | 413,045円 |
10万円 | 22回 | 196,963円 | 24回 | 315,885円 |
銀行カードローンの最少返済額は「25,000円」で計算した利息ですが、消費者金融の最少返済額は4万円ですので、かなりの利息の差が生まれます。
しかし、銀行カードローンも消費者金融と同じ最少返済額「4万円」で返済シミュレーションしてみると、消費者金融の利息の約半分で返済完了になる計算です。
借入金額が200万円まで高額になってしまうと、金利5%も低い銀行カードローンを選んだ方が良いと思います。
消費者金融の無利息期間を利用しても損なの?
大手の消費者金融の特徴で「無利息サービス」があり、金利ゼロになる無利息期間内の借入には利息が発生しないお得なサービスがあります。
消費者金融 | 適用期間 | 条件 |
---|---|---|
プロミス | 初回借入翌日から30日間 |
|
アコム | 契約翌日から30日間 | 初回契約 |
アイフル | 契約翌日から30日間 | 初回契約 |
SMBCモビット | なし | ー |
レイク | 契約翌日から60日間か180日間※ ※180日間の無利息期間は借入額5万円までが適用 |
|
ベルーナノーティス | 契約翌日から14日間 | 初回契約 |
最大30日間無利息になる消費者金融が多く、1回目の返済利息をゼロにすることが可能です。100万円の借入は約15,000円の利息、200万円の借入であれば25,000円の利息を減らせる計算です。
もし、一括返済すれば上の利息金額を支払う必要がないので、かなりお得に借り入れできますが、最少返済額で返済すれば、利息総額と比べると微々たる利息の軽減になります。
100万円・200万円の利用目的が決まっているなら金利のフリーローンが良い
100万円や200万円を借りるときに利用目的が決まっていない人はいますか?
多くの人が100万円以上の借入金額になれば、明確な利用目的が決まっているはずで、物品の購入や冠婚葬祭などの費用に充てらえる借入の場合が多いです。
利用目的が決まった借入なら、銀行のフリーローンを選んだ方がお得に借入できる場合があります。
- 家具購入資金
- 旅行資金
- 家電購入資金
- 結婚資金
- 葬儀資金
- 車購入資金
利用目的は様々あり、銀行によってマイカーローンなど目的に特化したフリーローンもあります。
フリーローン | 金利 | 最大限度額 |
---|---|---|
三井住友銀行 | 年5.975% | 300万円 |
みずほ銀行 | 年5.875% | 300万円 |
auじぶん銀行 | ー | ー |
住信SBIネット銀行 | 年2.975%~4.975% | 1,000万円 |
フリーローンは利用目的を示す書類を後から提出する必要はあり審査も厳しいですが、消費者金融や銀行カードローンと比べるとかなり金利は低くなります。
利用目的の決まった借入には返済計画がしっかりあると判断されやすく、貸し倒れリスクが少ないと審査で判断できる材料になります。
カードローンは利用目的が自由なところがメリットなので、条件にあるフリーローンが無ければカードローンを選ぶことになります。
金利の低いフリーローンの再借入は再審査
カードローンより金利の低いフリーローンを利用してみて、再びフリーローンで借りたいと思っても、すぐには借りることはできません。
フリーローンは、1回の申込内容の利用目的で審査を行い、審査に通れば利用する資金に使うことができて、借入金額を使い切ることになります。
ですので、次の利用目的の借り入れのためには、再び利用目的に応じた審査を受けなければいけません。
カードローンは、一度契約した限度額内であれば「借入」「返済」を自由に利用することが可能です。借り入れのたびに審査を受けることはありません。
100万円~200万円のキャッシングは返済計画をしてから借りる
100万円~200万円のキャッシングは、相当な利息を支払うことになるのが分かったと思います。
年収もある一定上無ければ借り入れすることが難しい金額になるので、審査に通る人は限られてくる金額です。
借り入れできる人でも返済計画をしっかり立てて、なるべく金利の低い銀行カードローンを選ぶようにしましょう。