カードローンでお金を借りることに必死で、返済のやり方を詳しく知らずに申込をしている人が多いです。
いざ返済する時になって「どうやって返済すのか?」「返済金額が分からない」など、返済で困ってしまうケースが多々あります。
返済方法を知らずにそのまま返済日を過ぎてしまうと、大変なことになりかねないので、カードローンの返済に関する情報を全般的に紹介します。
カードローンの返済は毎月1回「約定返済」と臨時に行う「随時返済」
カードローンの返済には「約定返済」と「随時返済」の2つの返済の仕組みがあり、それぞれの特徴は次の表にまとめています。
- 約定返済
- 月1回決まった返済日に決められた金額を返済する
- 随時返済
- 返済日以外の任意の日に好みの金額を返済する
カードローンの返済は「約定返済」が基本で、毎月1回は返済日が決められる「約定返済日」があります。
約定返済の設定がないカードローンはなく、決まった返済金額を返済日までに準備しておくことが重要です。
随時返済は、約定返済日以外に返済できる金額が準備できれば、臨時的に返済する方法です。
随時返済は必ず利用する必要はありませんが、ボーナスが入ったなどの臨時収入があるときに利用すると良いです。
随時返済を利用した繰り上げ返済で効率的に借入残高を減らす
随時返済で決められた金額以上に返済することを「繰り上げ返済」と言いますが、繰り上げ返済を利用した随時返済は早く借入金額を減らすことが可能です。
毎月1回の最少返済額以上の返済金額は、すべて借入残高への返済に充てられるので返済期間が短くできます。
返済金額 | 繰り上げ分の返済金額 | 返済期間 |
---|---|---|
4,000円 | 0円 | 32ヶ月 |
8,000円 | 4,000円 | 14ヶ月 |
20,000円 | 16,000円 | 6ヶ月 |
40,000円 | 26,000円 | 3ヶ月 |
借入残高10万円を完済できるまでの返済期間は「32か月(2年8ヶ月)」も必要ですが、随時返済を効率的に利用すれば、かなり返済期間を短縮できます。
随時返済を毎月利用するのは難しい場合もあるので、臨時収入があるときだけでも有効活用するように心がけましょう。
カードローンの返済方法
毎月1回ある約定返済をするカードローンの返済方法は5つあり、返済方法の種類によって特徴に違いがあります。
種類 | 特徴 |
---|---|
ネット返済 |
|
提携ATM返済 |
|
口座振替(自動引き落とし) |
|
銀行振込 |
|
店頭窓口返済 |
|
5つの返済方法の中でもよく利用されている方法が「ネット返済」「提携ATM返済」「口座振替」の3つです。
ネット返済は、ネット環境に繋がっている状態であればスマホやパソコンから返済できるので、家でも外出中でも簡単に利用できます。
他にも、メンテナンス時間を除けば24時間返済可能で「約定返済」「随時返済」両方の返済対応している点もおすすめできるメリットです。
口座振替は、随時返済には対応していないですが、手数料が発生しないのはネット返済と同様でおすすめです。
口座に最少返済額以上の残高があれば、返済日を忘れていても自動的に引き落とされるので、返済が遅れることはありません。
提携ATM返済は利用者が多い返済方法ですが、ATMで返済する時に手数料が発生するケースがあり唯一のデメリットです。
ネット返済や口座振替ができない場面では、提携ATMで返済するようにしましょう。
あと、消費者金融や銀行カードローンによって利用されている返済方法に違いがあるので、詳しく解説します。
消費者金融ごとの返済方法一覧
消費者金融によって利用できる返済方法に違いがあるので注意が必要です。
消費者金融 | 返済方法の種類 |
---|---|
プロミス |
|
アコム |
|
アイフル |
|
SMBCモビット |
|
レイクALSA |
|
利便性の高いネット返済ができる消費者金融は「プロミス」「アコム」「レイクALSA」の3社。
しかし、提携ATM返済や口座振替の返済方法はすべての消費者金融で利用できるので、返済で困ることはありません。
ですが、消費者金融では自動引き落としされる口座振替の利用はあらかじめ手続きをする必要があり、契約したからといってすべての人が利用できる状態でないので注意が必要です。
銀行カードローンごとの返済方法一覧
次は銀行カードローンの返済方法を紹介します。
銀行 | 返済方法の種類 |
---|---|
三井住友銀行 |
|
三菱UFJ銀行 |
|
みずほ銀行 |
|
住信SBIネット銀行 |
|
auじぶん銀行 |
|
銀行カードローンの返済は口座振替が基本です。利用するカードローンの銀行口座開設が必須という銀行がほとんどで、契約時にそのまま口座が登録されるようになっています。
三井住友銀行や三菱UFJ銀行、auじぶん銀行は口座開設が必須ではありませんが、他行の口座では口座振替の利用はできないのが注意点です。
銀行カードローンのネット返済も注意が必要で、利用中の銀行カードローンのネットバンキングから振込する形になっています。他行からのネット返済はできないのが一般的です。
銀行カードローンの返済方法で良い点は、提携コンビニATMで返済する時に手数料が無料という銀行が多いです。
外出中に口座の残高不足に気づいて近くに銀行が無い状態でも、コンビニATMから返済しても手数料を気にする必要はありません。
カードローンの毎月の返済額を決める返済方式は「リボ払い方式」
「リボ払い」という言葉を知っている人は多くなっていますが、毎月の返済額を決める方式がリボ払いであると知っていますか?
さらにリボ払いと一言でいっても種類は多く、基本的に「定額リボルビング方式」「定率リボルビング方式」の種類があり、それぞれに「元利」「元金」が追加されるので、合計4種類のリボ払いがあります。
種類 | 内容 |
---|---|
定額リボルビング方式 | 決められた一定額を毎月返済する方式 |
定率リボルビング方式 | 決められた利率と借入額から返済額を算出して毎月返済する方式 |
元利・元金 | 返済額に利息が含まれるのが元利、返済額に利息を上乗せするのが元金 |
定額リボルビング方式は、毎月1万円の返済額と決められていると、返済開始から完済までの返済額は変動しません。
定率リボルビング方式は返済額は予め分かりませんが、一定率を借入金額をかけて算出された返済額を完済まで支払う方式になります。
例えば、10%の定率を借入金額にかける場合、借入金額10万円であれば1万円、借入金額20万円であれば2万円になります。
あとは、元利であれば返済額1万円に利息も含まれており、元金であれば返済額1万円に利息を加えて返済するようになります。
返済方式によってで毎月の返済額に違いが多少違ってくることもあるので、注意しておきましょう。
カードローンの返済方式は「残高スライドリボルビング方式」
返済額を決めるのはリボ払いと解説しましたが、カードローンはさらに「残高スライド方式」によって返済額を細かく分けて決めるようになっています。
例えば、借入残高30万円の時は返済額12,000円、20万円では8,000円、10万円では4,000円のように残高が減少すれば返済額も同じようにスライドする方式です。
カードローンによって採用している残高スライド方式に違いがあります。
残高スライド方式 | |
---|---|
残高スライド元利定額リボルビング方式 | ほとんどのカードローン会社 |
残高スライド元利定率リボルビング方式 | 一部の消費者金融 |
残高スライド元金定額リボルビング方式 |
|
アコムは定率リボルビング方式を採用している数少ない消費者金融ですが、消費者金融や銀行カードローンのほとんどが残高スライド元利定額リボルビング方式を採用しています。
信販会社が発行しているカードローンやクレジットカードのキャッシングは、元金定額を採用しているのが多く、利息を上乗せして支払うことを忘れてしまう人もいます。
自分が利用しているカードローンが、どの返済方式によって返済額を決めているのか一度確認した方が良いでしょう。
カードローンの返済が遅れたらどうなるの?
カードローンには返済期日が必ずあり、決められた返済額を守って返済しなければ返済の遅れになってしまいます。
返済が遅れた場合の日数分は、通常の金利よりも高い「遅延損害金(遅延利率)」で利息が発生します。
返済日から1日でも遅れるとカードローン会社から遅れている旨の電話連絡がありますが、返済期日までにカードローンの返済日の延長の連絡をしていれば、電話がかかってくる心配はありません。
しかし、返済日を延長したからといっても、遅延損害金が発生しないわけではありませんので注意してください。
返済の遅れを無視し続けるとどうなるの?
カードローン利用を促す勧誘の連絡は無視しても良いですが、借金返済の遅れの電話連絡を無視し続けると大問題になってしまいます。
返済が遅れている間は、返済を催促する電話連絡は止まらず督促状も送られてくるようになります。遅延損害金は常に発生していることも忘れてはいけません。
さらに、返済の遅れが61日以上の長期延滞になると、信用情報にキズが付き異動情報が記録されます。
長期延滞の異動情報は、信用情報機関から5年間は削除されないので、新たなカードローンやその他のローン商品を契約するのは非常に困難になります。
さらに、今契約しているカードローンは利用停止になり、新たな借り入れも出来なくなります。
返済が遅れることは危険ですので、返済計画を事前に立ててから、毎月決められた返済額を守って返済するように心がけてください。